認知症は予防できる?噛む力との関係について
皆さん、こんにちは。
和歌山市 JR紀勢本線宮前駅 徒歩8分の「わだ歯科クリニック」です。
「寝たきり状態で歯が無い老人が、総入れ歯を装着したら立ち上がった」という話を聞いたことはありませんか?
「まさか、入れ歯だけでそんなに変わるなんてこと、ある?」と半信半疑だったかもしれませんね。
まるで都市伝説のようですが、これは実際にありえる話なのです。
今回は、「認知症」と歯で「噛む力」との関係について、お話しします。
認知症と歯の直接的な関係は、医学的には証明されていません。
ですが、近年のさまざまな研究報告から、認知機能に歯やお口が関わっている可能性があることがわかってきました。
65歳以上の高齢者4千人を対象に、認知症の発症率と歯の本数を調べた調査によると、歯がなく入れ歯なども入れていない人は、歯が20本以上ある人に比べて、認知症になるリスクが1.9倍になったという結果が出ています。
また、歯はあるけれど噛む力が弱いと感じている人も、認知症になるリスクが1.5倍になったことも報告されています。
認知症とは、なんらかの原因で脳の神経細胞が破壊され、認知機能が低下し、日常生活に支障が出る状態のことをいいます。
また、認知症の疑いがある人は、脳の海馬という認知機能に関係している部分の容積が減少していることもわかっています。
そして、私たちが食べものを噛むと刺激されるのも、海馬という部分。
ガムを噛むと集中力が高まるのも、海馬を刺激して脳を活性化させているのですね。
ですから、しっかり噛んで脳を活性化することができれば、認知機能の低下を防げるといえるのです。
しっかり噛むことが脳の活性化を促し、認知症の予防になることがわかっていただけたでしょうか。
ですが、しっかり噛むには、歯が健康でないとできませんよね。
毎日の歯磨きはもちろん、定期的な歯科検診で、歯を健康に保ちましょう。
また、むし歯や歯周病などで歯を失ったらそのまま放っておかないで、入れ歯やインプラントで歯を補うことも大切です。
健康な歯、またはぴったりと合った入れ歯やインプラントで噛む力を維持することが、認知症を予防することにつながるのですね。
当院は、「あなたのホームドクター」として患者さんお一人おひとりに最適な歯の治療とメンテナンスをご提案します。
どうぞお気軽にご相談ください。